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放射能自主検査:落葉は数十ベクレルの汚染が残る

 有機ネット神奈川はこのほど、落葉を集めて堆肥を作ったり踏込温床の準備を始める時期を前にして、堆肥材料や堆肥の放射能検査を実施しました。 その結果、一概には言えないものの神奈川県の落葉でも放射性セシウムの濃度は、おおよそ30〜80Bq/Kgであることが分かりました。

 また、2011年に厚木市内で集めた落葉を積み上げただけの腐葉土(他の資材は未投入)では478Bq/Kgの放射性セシウムを検出しました(この腐葉土は使用していません)。腐葉土や落葉堆肥の使用には注意が必要です。

なお、農水省の肥料や資材の暫定許容値は400Bq/Kgに設定されています。


【表1】堆肥材料
No 地域 品名 放射性セシウム 備 考
Cs-137 Cs-134
2 秦野 剪定屑 19 11  
3 秦野 剪定屑 35 14
8 秦野 落葉 62 16 雑木林より、2012年11月採取。一部に2011年のものが混入している可能性あり。
10 藤沢 緑肥 ND ND 緑肥用エンマー小麦
11 藤沢 緑肥 ND ND 緑肥用スペルト小麦
14 辰野 米ぬか ND ND 長野県辰野町の2011年産米の米ぬか
16 大和 落葉 17 8 大和市内の公園で採取。2011 年のものは掃除されていて無く、2012 年のもの。少し土が混じる。
17 大和 落葉 27 14 No.16 と違う大和市内の公園で採取。2011年のものは掃除されていて無く、2012年のもの。少し、土とコケが混じる。

(1)落葉

昨年の落葉残差などが混入した可能性のある雑木林から採取した落葉(No.8)では78Bq/Kg を検出している一方、昨年の落葉を回収、清掃してある大和市の2 か所の公園で採取した今年(2012 年)の落葉は、25Bq/Kg、40Bq/Kg でした。地域的な差もあり一概に言えませんが、落葉かきの際に、腐葉土化した昨年の落葉や汚染された土が混じる場合、放射性セシウムの濃度は、少なくとも80Bq/Kg 程度を考えておいた方が良いようです。
→ 堆肥用の落葉採取場については、一度きれいに清掃することで、ある程度の放射性セシウムの濃度を減らせる可能性があると思われます。

(2)剪定屑

剪定屑は、秦野市の別々のものから40Bq/Kg、49Bq/Kg を検出しました。少なくとも50Bq/Kg 程度の放射性セシウムが残っていると考えた方が良いようです。千葉市では、やはり数十Bq/Kg の放射性セシウムが検出されています。

(3)米ぬか

2011 年産の長野県辰野町の米の米ぬか(No.14)はND(検出限界以下)でした。2012 年産の米ぬかの測定が必要ですが、別の検査で、伊勢原産の玄米がNDであったことから、放射性セシウムの濃度は大きくないものと思われます。


【表2】堆肥など
No 地域 品名 放射性セシウム 備 考
Cs-137 Cs-134
9 厚木 腐葉土 301 177 2011年11月に収集した厚木市内の落葉だけを野積みし、発酵したもの。
4 秦野 牛糞堆肥 18 11  
5 伊勢原 もみ殻堆肥 69 35 2011 年産のもみ殻と落葉(12 年5 月採取)を使用。雨ざらし。配合比:もみ殻6、落葉1、土1、ビールかす2
6 秦野 鶏糞 ND ND 配合飼料不使用
7 伊勢原 落葉堆肥 61 33 昨年の事故直前の堆肥講習会で作ったもの。11 年3 月の切り返し時、一時雨ざらし
15 綾瀬 堆肥 ND ND カカオ粕(70%)、おから(15%)、雑草屑(10%)、そ の他

(1)腐葉土、落葉堆肥

昨年(2011 年)の落葉を積み上げた腐葉土(No.9)は478Bq/Kg と、農水省の基準値(400Bq/Kg)を超える高い放射性セシウムを検出しました。2011 年の落葉を使用した腐葉土や堆肥の放射性セシウムの濃度は、かなり高い可能性があります。また、昨年3 月の原発事故以降に雨ざらしになっていた堆肥でも100Bq/Kg程度の放射性セシウムが検出されていることから、使用にあたっては考慮が必要です。

(2)牛糞堆肥

牛糞堆肥(秦野・No.4)でも、約30Bq/Kg の放射性セシウムがあり、全くゼロではないことに注意が必要です。

(3)堆肥材料の選択

カカオ粕が主体の堆肥はND(検出限界以下)であった。こうした放射性セシウム混入の可能性がない材料を使う工夫が必要です。


【表3】土壌
No 地域 品名 放射性セシウム 備 考
Cs-137 Cs-134
12 藤沢 田土(1) 68 33 目久尻川より、直に取水
13 藤沢 田土(2) 32 21 目久尻川より、途中に他の田を経由して取水

 2012年2月に約30点の土壌を測定し、おおむね50Bq/Kg 〜 100Bq/Kg 程度の放射性セシウムを検出しましたが、今回のNo.12 は、前回のNo.134 と同じ田であり、ほぼ同じレベルにとどまっています。


 ・農水省, 2012-3-23

(2012.11.22)