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神奈川県有機農業推進計画の骨格固まる

 1月15日に開催された第2回神奈川県有機農業推進計画策定検討委員会で、有機農業推進計画の骨格が固まりました。昨年11月27日に提案された素案では、有機農業が環境保全型農業の一部として位置づけられていました。しかし、今回提示された素案(1月版)では、争点となっていた有機農業とその推進組織の位置づけが大幅に修正され、実質的に環境保全型農業とは独立したものとされました。有機農業推進のための神奈川県有機農業推進会議(仮称)は、県の環境保全型推進会議とは独立して設置し連携をとることになります。

神奈川県有機農業推進体制イメージ図
推進体制イメージ図(神奈川県有機農業推進計画(素案)より)

評価できる位置付けの分離

 神奈川県の当初案に対して昨年12月、有機生産者団体の「あしがら農の会」と有機農業ネットワーク神奈川は、有機農業と環境保全型農業の関係の変更を求める意見書を提出していました(2008.12.26「神奈川県有機農業推進計画の検討始まる」)。今回の位置付けの変更は、こうした有機生産者の意見が反映されたものといえるでしょう。現在までに策定を終えた都道府県段階の有機農業推進計画の多くが有機農業を環境保全型農業の一部として位置づけています。その中で神奈川県の素案が有機農業と環境保全型農業を明確に分離し独立させたことは、高く評価できます。

 神奈川県有機農業推進計画の目標としては次の4つにまとめられています。
 1.有機農業の推進体制の整備
 広く意見を収集し有機農業を推進するため、有機農業者、行政、団体、その他関係者で構成する神奈川県有機農業推進会議(仮称)を整備する。
 2.実態調査に基づく有機農業に関する技術の開発
 代表的な作物の栽培技術等の事例調査や個別技術の検証に基づいた栽培技術を開発する。
 3.相談・指導体制
 普及指導員を有機農業に対応できるよう育成し、農業者への相談・指導体制を整備する。
 4.消費者の理解促進
 有機農業が自然循環機能の増進や生態系の保全など環境負荷を提言した農業であること及び、農産物に係わる表示制度等について消費者の理解促進を図る。

正式策定は今年度末に

 策定検討委員会事務局によれば、今回提示案された素案に一部修正を加えた上で、広く県民からの意見募集を行い、3月末に正式に策定されることになります。

  • 1月下旬 素案(1月版)に今回の意見を加味した修正版を作成
  • 2/10〜3/15 意見募集(パブリックコメント)
  • 3月下旬 第3回検討会。正式に県の有機農業推進計画として策定・承認

 推進計画の具体的な展開は、来年度に発足する「神奈川県有機農業推進会議」の場に移ります。有機ネット神奈川は、この推進計画を「絵に描いたモチ」に終わらせないように、県下の消費者と有機生産者と共に神奈川県の有機農業を盛り上げていきたいと考えています。

(2009.1.15)


  【参考】農水省:都道府県有機農業推進計画(リンク)